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  42 読了。 : keity08月24日(金)20:17  [レス]  [削除]
『送り火』高橋弘希

芥川受賞作が掲載されているので、何年ぶりかで「文藝春秋」を買った。
田舎に転校した中学生が仲良くなったグループと過ごす時間や日常の思いを綴っている。と書けば、のどかな田舎の学校生活が想像されるかもしれないが、読む進めていくうちに不穏な空気が漂い、結末にはとんでもないことが待ち受けているのではないかという恐怖にも似た感情を抱いてしまう。というのも、その仲間たちが興じる遊びの一つに特殊な花札ゲームがあり、敗者にはスリリングな罰ゲームが与えられるというものだ。たとえていうなら、ロシアンルーレット系のものだ。敗者はいつも同じ少年で、後にそれにはボス的存在の少年のイカサマが作用していることがわかる。
常につきまとう暴力衝動の影。微かな不信の念を抱きながらも仲間とはぐれないように振る舞う転校生は、遠慮がちに正義も打ち出したりして、バランスを保っている感じだ。物語にはいくつもの伏線が張り巡らされていて、ラストの場面は驚愕のひとこと。

確かに、評者たちが書いているように、文章力はすぐれていて、風景や日常のあれこれを細やかにリアルに描写する。それがちっとも退屈ではなく、引き込まれてしまうほどの魅力もある。それらはラストの異質な世界というか、理不尽な暴力を際立たせるための表現方法だったのか。あるいは、凄惨な暴力をリアリズムに徹して描くことで文学に特化させようとしたのか。

作者の受賞のことばを読んでみた。喜びの声はない。<田圃の畦に祠(ほこら)が建っている>から始まり、<山奥の或る地点で、道はぷつりと途切れ、辺りは鬱蒼とした、黒い森と化してしまうのだ。こうした日常のスケッチから”送り火”は生まれた>とある。自然を凝視してイメージを膨らませていくと、そこに忽然と、自然発生的に暴力が浮かび上がってきたのか。。わからない。<送り火>というタイトルは、ある意味、象徴的なのかもしれないが。。。などと、こちらもいろいろ考えさせられた作品である。
果たして、作者はどんな次回作を世に送り出すのだろうか。それが楽しみでもある。

*画像の胡瓜、育ちすぎてしまった。大きさがわかるように「送り火」のページに置いてみた。題して、<胡瓜と送り火>。いやはや。


  41 ヴァン・モリソン。 : keity08月24日(金)15:54  [レス]  [削除]
最初に買ったのは昨年出た『ヴァーサタイル』だった。スカイブルーとブラックのコンビ、帽子にサングラスのヴァンの横顔というシンプルなデザインがちょっとリード・マイルスっぽい?ジャケット(笑)。ヴァンが書いた「ブロークン・レコード」で軽快にスタートする本作は、アート・ブレイキー、エラ・フィッツジェラルド、レイ・チャールズなど、ジャズの大御所の名曲の数々をカヴァー。「アンチェインド・メロディ」は映画「ゴースト/ニューヨークの幻」でも使われた名曲だが、ここでは独特なメロディ展開でオリジナルとはちがう。最初、気がつかなかった。深い味わいがあって、胸に染み渡ってくる。

後日、『ロール・ウィズ・ザ・パンチズ』も購入。オリジナル5曲に加え、ボー・ディドリーやサム・クックなどのナンバーをジェフ・ベックやクリス・ファーロウが参加して演奏。ヴァンと作詞家ドン・ブラックとの共作のタイトル曲でスタートするが、歌詞を見ながら(読みながら?)聴いているとぐっときてしまった。「ストーミー・マンデー/ロンリーアヴェニュー」は圧巻。

それで、一昨日、映画を観た帰りにタワレコに寄って、またまたヴァンのCDを2枚購入。今年出たオルガン&トランペットの達人ジョーイ・デフランセスコと共演の『ユーア・ドライヴィング・ミー・クレイジー』と2016年の『キープ・ミー・シンギン』(只今、流れている)。前者はジャズ、後者は彼のオリジナル曲を中心としたアルバムだ。ジャケットに描かれた歌う鳥は、ヴァン自身なのだね。その歌声はいまも衰えることなくファンキーで、また懐かしい響きがする。ジャケットと同じデザインのステッカーが封入されていてうれしい。

一度も来日したことがないヴァン・モリソン。73歳。多分、来ることはないのだろうと思う。しかし、こうして立て続けにアルバムを発表してくれて、うれしい。ということで、若い頃のヴァンのCDも引っ張りだして、当分はヴァン・モリソン祭り。

  40 再び、映画感想。 : keity08月23日(木)18:17  [レス]  [削除]
2重螺旋の恋人@ディノスシネマズ

フランソワ・オゾン監督は新作を出すたびに、新境地を開いているのだろうか。その多彩な作風には驚かされる。前作「婚約者の友人」を最近、DVDで観た。初めて戦争を題材にしたというモノクロ映像(ときどきカラー)が新鮮な物語は、戦死した婚約者の友人が尋ねてきたことをきっかけにして少しミステリアスに重く展開していく。この作品、キーワードは<嘘>なのかもしれない。何のための、誰のための嘘か。語られた真実から受ける傷と、嘘を塗り重ねていく苦悩。過去と現在を一本のラインで繋いでいるのが<嘘>なのか、あるいは生き残ったものたちのエゴなのか。予定調和ではないラストはまるで夢のように儚く、悲しい余韻を残す佳作だ。
そのような感想を抱いた前作とは打って変わって、こちら「2重螺旋の恋人」はR18+指定で、性描写もそれなりだが、スタイリッシュな映像とヒロインのマリーヌ・ヴァクトの中性的な魅力で、それほどエロティックな感じはしない。ヒロインが精神科医と恋に落ち同居を始めるが、彼に双子の兄がいることを知り、密かにその兄とも関係を深めるうちに、重大な秘密がサスペンスフルに明かされていくという話。ところが、この作品、物語が進めば進むほど、どこからが現実でどこからがヒロインの妄想なのか、わからなくなってくるという厄介さ。オゾンの仕掛けというか、迷宮に入り込んだような錯覚に陥るのだ。ヒロインが監視員を務める美術館の展示作品たちの造形美も示唆に富んでいて、ヒロインの内的世界を象徴するよう。オゾンの美意識が貫かれた作品なのだろうと。
後半、懐かしい女優が登場した。70年代の 人気女優ジャクリーン・ビセットだ。何十年ぶりかで見た彼女(73歳)は、原型を残しつつ、あのまま年取ったという感じ。
当初、双子の医師と女性との三角関係?から、クローネンバーグ監督の「戦慄の絆」のような作品かと思ったが、違った。心理サスペンスとしては、「戦慄の絆」のほうが個人的には好みだ。ただ、女優に関しては、こちらのほうがかなり魅力的に映った。
追記:「婚約者の友人」に、マネの「自殺」という作品が登場したが、衝撃を受けた。

  39 映画感想。 : keity08月22日(水)00:36  [レス]  [削除]
「オーケストラ・クラス」@ディノスシネマズ
いつになく、エレベーターが満員で、7階のチケット売り場は長蛇の列。ディノスでこんな光景に初めて出会った。何事かとびっくりしたが、なるほど話題の「カメラを止めるな!」の上映がここ1館ということで、合点がいった。ディノスさん、よかったね!!スタッフもうれしそうだった。たまにはこういうこともないとね。
ところが、本日、ネット上で「著作権侵害報道に製作側が反論」などというニュースを知ってびっくり。どうなることやら。

前置きが長くなったが、「オーケストラ・クラス」の感想である。
移民の子どもが多く集まるパリ19区の小学校にやってきたバイオリニストが生徒たちにバイオリンを教えていく話。この手の音楽映画、個人的には好きだ。ジャック・ブラック主演の「スクール・オブ・ロック」やメリル・ストリープ主演の「ミュージク・オブ・ハート」などが思い出される。あ、TVドラマ「仰げば尊し」もそうだった。(笑)
音楽家として行き詰まったバイオリストは楽器に触れたこともないやんちゃざかりの生徒たちに手を焼くが、クラスの中にひとり、才能を持った少年との出会いから光が見えてくる。
音楽を介して人と人とのつながりの大切さを、ケレン味のない演出で描き出している。生徒たちの自然な演技もいい。地味だけれど、心がほんわかするフランス映画だ。
初日の土曜日だったにもかかわらず、観客は10数人という寂しさだった。

  38 ウンベラータ。 : keity08月15日(水)19:03  [レス]  [削除]
3年ほど前から、ウンベラータを探していた。けっこう大きくてしゃれた花屋さんにも置いてなかったウンベラータ。
7月末、なんと、近くのスーパーの中に入っている花屋さんで見つけて、胸が高鳴った。ビニールポットからブリキ鉢に植え替えて2週間、新しい葉っぱが3枚出て来て、全体的に2回りくらい大きくなった。買ったときから、葉っぱのほんの一部が枯れていたが、それは気にしないことにした。
ウンベラータは成長が早いというので、とても楽しみだ。

  37 映画感想2本。 : keity08月15日(水)18:51  [レス]  [削除]
観てから時間が経ってしまったけれど。。
「エヴァ」@シアター・キノ
イザベル・ユペールが出ているのでけっこう期待して観た。
盗作した作品で劇作家としてのし上がっていく男が、2作目を書けずに苦しむなか、出会った娼婦に心奪われ、やがて自滅していく話。
娼婦を演じるのが今年65歳のユペールだが、「エルELLE」の凄みある演技が記憶に新しいだけに、ここでは彼女の演技力があまり発揮されていないような気がした。確かにそこに存在するだけで、画面は引き締まるが、それで完結してしまっている感じ。単調な演出のため中途半端だった感はあるが、そこはフランス映画、残り香のようなものが淡く漂っていた。
それにしても、ユペールは若々しい。昔からファンだったが、年取ってからのほうが洗練され、美しくなったと思う。フランス映画界で、昔からずっと第一線で活躍している女優といえば、カトリーヌ・ドヌーヴとこの人ぐらいだろう。魔性の女もいいけれど、素顔に近いメイクと何気ないファッションで登場するユペールもいい。「母の残像」(2015)を観てみたいと思うが、いまの自分にはまだつらい。。。

「スターリンの葬送狂騒曲」@シアター・キノ
フランスで出版された同名タイトルのグラフィック・ノベルを基にしたイギリス製ブラック・コメディ。予告編を観たとき、面白そうだと思い、また、個性派俳優のスティーヴ・ブシェミがフルシチョフを演じているので、ますます観たくなった作品。
時の独裁者スターリンが死んだあと、彼を取り巻く人たちの嘘と裏切りと大人げない駆け引きで、大真面目な権力バトルがスリリングに、かつ黒い笑いを誘いながら描かれていく。演出上のデフォルメはあったとしても、ほとんどが事実だというから驚きだ。ヨーロッパほぼ全土で上映されたが、ロシア政府はあまりにも現実味を帯びていることに恐れをなしたのか、上映を禁止。これを日本に置き換えたら、どうなるのか。そんな映画が製作されるはずもないのだが、とても気になるところ。
スティーヴ・ブシェミ、好演。あまり観たことがない俳優たちも適材適所、印象に残った。本物のスターリンは強面だが、ここでは気のいいおっちゃんにしか見えず、だからこそ余計に滑稽さが増したのかもしれない。
この作品、観る前にスターリンを取り巻く人物たちを詳しく知っていればよかったかな。機会があれば、また観たい。
観客は80パーセント強の入りだった。

  36 ただ一つの収穫。 : keity07月17日(火)12:07  [レス]  [削除]
以前、野菜づくりをしていたころ、ピーマンは食べきれないほど次から次へと収穫があったのだが、今夏は、一個だけ。次の花が咲く様子もないので、これが最初で最後かな、と。寂しい。
ミニトマトは青い実ができているので、大丈夫かと。。キュウリも花が咲いてきたので、なんとか実ってほしいもの。ナスは枯れてきて、多分、実はつかないと思う。
やはり、土が原因なのだろう。

  35 新宿。 : keity07月13日(金)00:25  [レス]  [削除]
駅構内を歩くのは10余年ぶりだったので、戸惑うことしきり。ずいぶん変わっていた。

友人との待ち合わせまで時間があったので、16年も住んでいたアパート、いまはもうなくなっているだろうなと思いつつ、曙橋駅から台町坂を登ってみた。道路 が拡幅され、風景がかなり変わっていた。たどり着いた住所に、なんと、アパートは存在していたのだった。びっくりした。わたしが借りたときはすでに築25 年だったので、57年か!鉄筋とはいえ、よほど頑丈なのだろう。さすがに正面から撮影するのははばかれたので、ほんの少しだけ撮影させてもらった。気に入っていた眼鏡店もあった。
友人と行った曙橋近くのBarは初めてだったが、そこの女性に「ゴールデン街でやっていたころに、いらっしゃってましたよね」と言われて、????だった。そして、店名を聞いて、うおーーーだった。確かに遠い昔、友人に連れられて何度か行っていた。しかし、こちらはその女性の顔を覚えていない。ま、いつも酔っぱらっていたから??そういえば、見覚えがあるかな??わたしと似た人は何人もいるかもしれないし。。などと、思いながら、70年代ロック(ニール・ヤング やクラプトンやフィービー・スノウ!や、リトル・フィートなどいろいろ)を聞いているうちに、すっかりこのBarの雰囲気に馴染んで、友人と盛り上がってしまった。
映画「ラスト・ワルツ」がらみで、友人と行ってみたいと思っていたBar、お店に入る前はちょっとこわごわだったけれど、出るときには「また来ます!」と気分は高揚していたのだった。

  34 箱根の旅館。 : keity07月13日(金)00:24  [レス]  [削除]
総部屋数15室というこじんまりとした旅館だからこそ、細部まで目が行き届いていたという感じ。芦ノ湖を一望できる部屋、食事、お風呂、丁寧な対応など、大満足の旅館で、また来たいと思った。特に食事は掘りごたつの個室に移動し、夕食の懐石料理を一品ずつ運んでくれ、仲居さんのなめらかな解説?も楽しく、堪能できた。料理長は北海道出身とのことだった。
料理の撮影ばかりして、肝腎の部屋や外観を撮影するのを忘れてしまう。嗚呼、ドジだった。
*画像は朝食。

  33 箱根から富士山。 : keity07月12日(木)23:15  [レス]  [削除]
当初の旅の計画では、東京を拠点にして、金沢に行きたいと思ったのだが、生前の母は「富士山が見たいな」と言っていたのを思い出し、箱根を選んだ。母はいくつかの旅行で富士山を見ているはずだが、よほど富士山が好きだったようだ。私が年賀状を作成するときも、必ず「富士山の入ったものも作ってね」と言っていたっけ。
元箱根・芦ノ湖畔の高台にたつ成川美術館から富士山は見えた。晴天ではなかったが、雲の形状の変化もあり、時間を忘れて見とれてしまった。
翌日はロープウェイで早雲山駅で降りたが、あいにくの曇り空で富士山は見えなかった。

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