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発言番号975
名 前keity
タイトルまとめて読後感。
コメント「英龍伝」佐々木譲
「武揚伝」「くろふね」につづく、佐々木さんが表現するところの<幕臣三部作>の三冊目で、韮山代官・江川英龍の伝記。江川英龍は常に時代の先を読み、黒船来航を予測して海防論を展開し、韮山反射炉の建造して銃砲製造を行ったり、軍用の携帯食として初めてパンを焼き、さらに江戸湾にお台場を造り、種痘の普及にも尽力し、一方では絵画も多数残すといった風流人でもあったのだ。そんな数々の業績を残しながら、日本の戦後の教科書から消されてしまった人物だ。わたしがその名前を知ったのは、恥ずかしながら東京に出てからで、築地界隈のORIGINをめぐる本の編集に関わったときだった。
本書では、英龍の人物像が的確に表現されている。英龍は質素倹約につとめ、尊大なところがなく、他者を思いやる利他的な考えを持つという懐の深さが魅力的であり、一方では、老中・水野忠邦を相手に理路整然と西洋事情を説き、自国の未来図を描いてみせる。また、高野長英、高島秋帆、佐久間象山、渡辺華山といった周辺人物とのつながりもしっかり描かれているので、読みながらわくわくした。
本書では、英龍と「くろふね」の主人公の中島三郎助との出会いにも触れている。しかし、三郎助は砲術指揮者として蝦夷地へ赴き、函館で二人の息子と共に刀を抜いて敵部隊(政府軍)に突入し、壮絶な戦死を遂げた。ラストサムライとして。。「くろふね」はクライマックスに至る道程が丁寧に書き込まれていて、惜しい人たちが戦地に散ったのだなと、「英龍伝」を読みながら思ったりもした。

「隠蔽捜査7・棲月」今野敏
大森署長・竜崎のキャラクターが好きでシリーズを読み続けているが、今回は物足りなかったかな。ついに大森署から神奈川県警へ異動。次回から県警の刑事部長か。
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